マウントゴックス事件とは?全貌と、事件からわかる安全性の重要ポイントを解説

仮想通貨の取引をしたことがある方は、「ゴックスする」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

「ゴックスする」とは、何かしらの原因で保有する仮想通貨を失ってしまった時に使います。

その「ゴックスする」ですが、実は由来となった「マウントゴックス事件」というものがあります。

この記事では、

  • マウントゴックス事件の概要を知りたい
  • マウントゴックス事件がどうなったのか知りたい
  • なぜマウントゴックス事件は起こったのか知りたい

という人のために、マウントゴックス事件の経緯や真相について詳しく解説していきます。

マウントゴックス事件について気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

なお、草コイン購入におすすめの仮想通貨取引所については以下記事を参考にしてみてください。

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マウントゴックス(Mt.GOX)とは?

マウントゴックス

マウントゴックス(Mt.GOX)とは、元々はトレーディングカードの交換所として誕生した仮想通貨取引所です。

2010年から仮想通貨取引を開始し、2013年には世界のビットコインの7割以上を取り扱う取引所にまで成長しました。

仮想通貨が広く知られるきっかけになった取引所とも言えます。

マウントゴックス事件の経緯/内容

マウントゴックス

世界最大規模にまで成長したマウントゴックスですが、2014年に事件が起こります。

マウントゴックス社がハッキングされ、ビットコインと預かり金が流出してしまいました。

流出したビットコインはユーザー保有分の約75万BTCと自社保有分の約10万BTCで、当時のレートでは470億円相当のBTCでした。

これは「マウントゴックス事件」と呼ばれ、全世界に大きな衝撃を与える事件となりました。

2014年2月7日:ビットコインの払い戻しが停止される

2014年2月7日、マウントゴックス社は突如ビットコインの出庫を停止しました。

トランザクション展性の問題が発生し、それに対応するためという理由でした。

再開のめどは立ったと説明されるも出庫は再開されず、2014年2月25日に全ての取引が停止されました。

2014年2月28日:民事再生法の申請が発表される

2014年2月28日、マウントゴックス社から民事再生法の申請をしたことが発表されました。

この時に、合わせて約85万BTCと預かり金の約28億円が失われたことも発表されました。

こうしてマウントゴックス事件は公になったのです。

2014年4月24日にはマウントゴックス社の破産手続きが開始されました。

マウントゴックス事件の犯人は?

マウントゴックス

世界最大規模の仮想通貨取引所がハッキングされたことで世間を震撼させた「マウントゴックス事件」。

マウントゴックス社をハッキングした犯人とは誰だったのでしょうか。

2015年8月1日:マウントゴックスの元CEOが逮捕される

2015年8月1日、マウントゴックス社の元CEOマルク・カルプレス氏が逮捕されました。

自身の口座データを改竄し、残高を水増しした疑いです。

また8月21日にはユーザーからの預かり金の約3億円を横領した疑いで再逮捕されています。

マウントゴックス事件にもマルク・カルプレス氏が関与しているのではないかという疑いもありました。

しかしマルク・カルプレス氏は一貫して無罪を主張し続けます。

メディアや法廷でも罪を認めることはありませんでした。

マルク・カルプレス氏は2016年7月14日に保釈保証金を納付して、拘置所から保釈されました。

2017年7月26日:ロシア人のハッカーが逮捕される

2017年7月26日、マウントゴックス社のシステムにハッキングした容疑でロシア人のハッカーが逮捕されました。

このロシア人ハッカーがマウントゴックス事件の真犯人だと注目を集めましたが、流出したビットコインと預かり金は資金洗浄された可能性が高く捜査も難航しています。

2019年3月、マルク・カルプレス氏は横領の容疑は無罪が確定しました。

マウントゴックス事件が起こった原因

マウントゴックス

マウントゴックス事件とは、ハッキングにより大量のビットコインが流出してしまった事件でした。

ハッキングされてしまったのも、マウントゴックス社のセキュリティシステムの甘さにあります。

資産である仮想通貨を、いつハッキングされるか分からないオンライン上で保管するのは非常に危険です。

仮想通貨をオフラインで管理するなど十分な対策を行っていなかったことが、今回の事件につながりました。

また自社保有分とユーザー保有分のビットコインを混同して保管していたことも問題です。

このように、仮想通貨自体の問題ではなくマウントゴックス社のずさんな管理体制が原因でした。

マウントゴックス事件による仮想通貨への影響

マウントゴックス

470億円相当のビットコインが流出してしまったマウントゴックス事件は、仮想通貨市場に大きな影響を与えました。

具体的にどのような影響があったのでしょうか。

ビットコインの価格が暴落する

マウントゴックス事件は世間にも大々的に報道されました。

「ビットコインが流出」というように報道され、ビットコインにマイナスイメージを抱く人が増えてしまったのです。

リスクを感じた投資家も撤退してしまったため、ビットコインの価格は暴落してしまいました。

しかしマウントゴックス事件の原因がビットコインではなく管理体制の甘さにあることが知られると、ビットコインの価格も戻っていきます。

改正資金決済法が施行される

マウントゴックス事件を受けて、2017年4月1日に「改正資金決済法」が施行されました。

取引所を設立する条件が設けられ、資本金など一定のラインをクリアしないと取引所を設立できないようになりました。

またマウントゴックス社のように、企業の資産とユーザーの資産が一緒に管理されていると横領などの問題も起こってしまいます。

そこで企業とユーザーの資産を分けて管理する決まりができました。

第三者からの監査も義務づけられ、外部監査を受けないと運営を続けられないようになりました。

このようにさまざまな決まりができたことで、ユーザーはより安心して仮想通貨の取引ができるようになったのです。

マウントゴックス事件の返金対応は?

マウントゴックス

2014年に起きたマウントゴックス事件により、マウントゴックス社は約456億円の返済が必要になりました。

しかしマウントゴックス社に残った資産は約20万BTCで、当時のレートだと約120億円にしかなりません。

このため返済は難しいと思われていました。

しかしその後ビットコインの価格が高騰し、資産が約600億円ほどにまで膨らんだのです。

そのためビットコインでの返済も検討され、今でも返金対応が進んでいます。

安全な仮想通貨取引所かどうかを判断するポイント

マウントゴックス

マウントゴックス事件を受け、取引所のセキュリティ管理がますます重視されるようになりました。

自分の大切な資産なので安全な取引所に保管したいですよね。

ではどのような取引所が安全だと言えるのでしょうか。

ここでは、次の取引所の安全性を見極めるポイントをご紹介します。

  • コールドウォレット
  • 二段階認証
  • マルチシグ
  • 損失補填

一つずつ詳しく見ていきましょう。

コールドウォレット

ウォレットには、ホットウォレットとコールドウォレットの2種類があります。

ホットウォレットとは常時インターネットに繋がっているウォレットです。

マウントゴックス社はホットウォレットを利用していたため、ネットからハッカーに侵入され資産が流出してしまいました。

コールドウォレットとはネットとは完全に隔離されたオフラインのウォレットです。

コールドウォレットに資産が保管されていると、ハッキングなどの攻撃にあっても被害を受けずに済みます。

このような点から、コールドウォレットを利用している取引所を選ぶようにしましょう。

二段階認証

二段階認証もセキュリティ対策には重要です。

取引画面にログインするにはメールアドレスやパスワードが必要です。

しかしそれだけでなく、ログインのたびに発行されるワンタイムパスワードの入力も必要になるのが二段階認証です。

二段階認証があることで、メールアドレスやパスワードが盗まれてしまったとしても不正ログインを防げます。

自分の大切な口座にアクセスされないためにも、二段階認証を実施している取引所を選ぶようにしましょう。

マルチシグ

マルチシグとは、複数人の管理者による承認がなければ送金ができないシステムのことです。

マルチシグを採用していると、もしハッキングされてパスワードが知られてしまったとしても不正取引を防ぐことができます。

自分の資産を守ることができるため、マルチシグを採用している取引所を選ぶようにしましょう。

損失補填

いくらセキュリティ対策を実施していたとしても、ハッキングされてしまう可能性がないとは言えません。

ハッカーはあの手この手でハッキングしようとします。

仮にハッキングされて資産を盗まれてしまっても、損失補填がある取引所だと安心です。

取引所によって補償額の上限も異なりますが、満額補償してくれる取引所もあります。

マウントゴックス事件についてのまとめ

マウントゴックス

マウントゴックス事件の内容と、取引所の安全性を見極めるポイントについて紹介しました。

マウントゴックス社のように管理体制が甘いと、攻撃によって流出の被害にあってしまいます。

自分の大切な資産を守るためにも、きちんとセキュリティ対策に力を入れている仮想通貨取引所を選ぶようにしましょう。

なお、草コイン購入におすすめの仮想通貨取引所については以下記事を参考にしてみてください。

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