国境を超えて多くの情報が行き交うインターネットは私達の暮らしに、今もなお影響を与え続けています。
今や私たちの日常の細部にまで浸透しており、なくてはならない存在となっています。
こんなにもインターネットが普及したにもかかわらず、誰が貢献してきたのかという部分はあまり触れられることはありませんね。
世界中に広がったインターネットは、信頼性の高い配信プラットフォームが支えてきたという事実はあまり語られることはありません。
Akamai(アカマイ)はインターネットの中核でありながらも、影ながら支えてきた世界最大のクラウド配信プラットフォームです。
例えばオンラインショッピング、配信コンテンツのダウンロードや視聴、リモートワークなどは全てクラウド配信プラットフォームを利用しています。
いわばインターネットに関連するものは、ビジネスにおいてもプライベートでもクラウドコンピューティングに支えられているのです。
近い未来に展開される第四次産業革命の発展に大きく寄与するであろう「Akamai」について紹介していきます。
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取引所名 | 特徴 | 公式サイト |
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実はインターネット上最大の会社Akamai(アカマイ)とは?
世界最大ともいわれるクラウド配信プラットフォームAkamai・Technologies(アカマイ・テクノロジーズ)はアメリカのマサチューセッツ州に本社を置き、グローバル事業を展開しています。
インターネット関連事業を行う大手トップはデジタルコンテンツ配信サービスの提供をAkamaiに頼っています。
つまりAkamaiの存在がインターネット・テクノロジーを発展させてきたといっても過言ではないのです。
インターネットを影で支えているAkamaiは、新たな事業でも躍進を遂げようとしています。
Akamaiは三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と共同でブロックチェーン事業を開始しました。
MUFGコイン開発の立役者であるAkamaiの取り組んできた事業と、その歴史について触れてみましょう。
大規模配信を支えてきたAkamaiが意外にも知られていない理由
インターネット事業と聞くと、大半の人はGoogle やAmazonの名が浮かぶでしょう。
それらは全てインターネット関連のサービスを提供するプラットフォームであって、世界のインターネットそのものを管理しているのはAkamaiです。
Akamaiはマサチューセッツ工科大学の応用数学の教授らによって1998年に設立された大学ベンチャーです。
テクノロジー分野の最先端を行く自社サーバーは、グラフ理論をあてはめた高度な数学で最適化されています。
一番の強みである世界随一の高速ネットワークを所有し、インターネットの通信量の多くはAkamaiのサーバーが仕切って配信していることはあまり知られていませんね。
個々の一般ユーザーからすると身近な存在はサーバーを管理する側よりも、ブランド化したコンテンツ配信事業者の印象の方が強いかもしれません。
同社はビッグネームの大手企業はもちろんのこと、アメリカ国防総省やアメリカ空軍などといった政府機関を顧客に持ちます。
日本ではANA、読売新聞、NHKなどの大手の他、任天堂のゲームのコンテンツ配信のインフラに採用されています。
絶対的な信頼を持ち、強固なセキュリティを持つAkamaiのクラウドコンピューティングの仕組みはどうなっているのでしょう?
Akamaiのクラウドコンピューティングとは?
Akamaiのクラウドコンピューティング・サービスは世界最大のウェブ*CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を運用しています。
*CDN・・・コンテンツ配信サービス
135ヶ国に渡り24万台のサーバーを配備し、世界中どこからでもネット接続を可能にしているのです。
Akamaiでは単一されたプラットフォームでこれらのサービスを提供しています。
Webサービスでの一番の課題として挙げられるのが、多数のネットワークとデバイスを経由することによる遅延です。
Webサーバーとユーザーが離れていればいるほど、遅延が大きくなっていくわけです。
それに従いスループットが低下しダウンロードに時間がかかって、Webブラウザのページの表示が遅くなってしまいます。
これに対してAkamaiのプラットフォームでは、自社のデータセンター以外にもIPS 事業者のネットワークに分散されています。
ユーザーごとに最適なEdgeサーバー(ユーザーに一番近い配信サーバー)を割り当てることで、十分な配信パフォーマンスを維持できているのです。
この仕組みによってWebパフォーマンスの問題は解消されますが、何らかの障害や大規模なトラフィックが発生した場合はどうなるのでしょう?
Akamaiでは、Edgeサーバーや各拠点間の通信状態を24時間365日監視しています。
何か障害が発生すれば、問題が起きるEdgeサーバーを切り離すことができる他、トラフィック発生の際もEdgeサーバーを増やして配備することができます。
この仕組みがトラフィックを効率よく処理し、高速配信を途切れさせることなくインフラを成長させてきたのです。
世界最速ブロックチェーンを支えるのはAkamai(アカマイ)のインフラ
Akamaiは東京中央区にも本店があり、2014年から日本法人として業務を開始しています。
日本国内では主にどのようなインターネット事業に取り組んでいるのでしょうか?
ライフラインとしてのインターネットの重要性が求められると確信し、安定した配信を続けながらも新しい分野での活用を視野に入れていました。
4年ほど前からIot分野での活用を模索してしたAkamaiですが、ある銀行との共同開発により実現できる見通しがついたのです。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)との提携によって、世界最速ともいわれるブロックチェーンを誕生させました。
MUFGにとっても決済に重要視されるセキュリティと処理速度に自信があったのは、Akamaiが構築してきた歴史とインフラがあったからでしょう。
MUFGとAkamaiの新型ブロックチェーンの特徴
MUFGとAkamaiが開発した世界最速のブロックチェーンでは毎秒100万件の処理能力を持ち、決済速度は2秒以下です。
なぜこのような圧倒的な決済速度を実現できたかというと、MUFGでは、クラウド型マルチ決済システム(J-Mups)を2012年に提供していました。
従来の回線システムから決済端末の通信をインターネットへ移行したことで、決済速度の短縮とコスト削減に成功しています。
そこにAkamaiが決済端末とセンター間をつなぐ高速ネットワークを提供することで、新型ブロックチェーンを誕生させることができたのです。
共同開発された新型ブロックチェーンはこれまでの普及の妨げになっていた、スピードとセキュリティをカバーする特許の申請をしています。
Akamaiのプラットフォーム内のコンセンサスノードで高速性は保証されますが、改ざんなどのセキュリティ対策はどうでしょうか?
このブロックチェーンの名称はまだなく、気になる合意形成アルゴリズムや承認システムはまだ明かされてません。
ビットコインの構造に似ているが、PoWとは違う仕組みとだけ発表がありました。
MUFGとAkamaiがもたらすITソリューションとは?
MUFGとAkamaiが開発したブロックチェーンは主に2つの決済システムに採用されます。
大きく分けてクレジットカードの少額決済と、Iotの使用料金システムです。
クレジットカードの少額決済が頻繁に行われると、カード会社の負担になっています。
一定額のカード決済手数料ではコストをまかなえず、少額・大量の決済には向いてません。
決済ごとに行われる与信確認にコストがかかるため、与信枠の一部をブロックチェーン上のトークンで決済に利用していこうというものです。
与信確認頻度を減らし、高速でコストを抑えた決済が期待できます。
そこで採用しようというのがMUFGコインですね。さらに今後普及されるスマート家電やlot機器では月額課金制では、利便性とコストに問題があります。
ひとつひとつのIot機器と契約を結ぶことになり、シェアリングエコノミーの妨げになることが懸念されているからです。
そうならない為にも、利用した分だけ課金できるシステムが求められます。(キャッシュオンデリバリー型)
少額決済にはコストがかかって導入を検討せざるおえない企業も新型ブロックチェーンを採用することで、問題を解消できるのです。
Iot時代に必要な大量かつコストダウンした少額決済システムの構築も夢ではない実現のものとなりそうですね。
MUFGとAkamaiが今後もたらすITソリューションは、まもなく訪れる第四次産業主役のAIとつながりを持つ兆候さえ感じさせるでしょう。