ハードフォークと聞くと、「コインが増える」又は「分岐する」といった漠然としたイメージがありますね。
通貨の特徴や価値に変化が生まれるハードフォークはホルダー達が期待を寄せるビッグイベントになりつつありますが、その後の影響も気になるところです。
ハードフォークはコインの価格変動が起きる要因のひとつです。ハードフォークの時期や内容を把握しておかないと、市場の価格変動に巻き込まれてしまうことがあります。
ハードフォークが実施された後は必ずしもコインが増えるとは限りません。
コインを貰う条件等もありますので、今後の投資にプラスになるよう知識を深めていきましょう。
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取引所名 | 特徴 | 公式サイト |
---|---|---|
Bybit(バイビット) |
| バイビット公式 |
Zoomex(ズーメックス) |
| Zoomex公式 |
Coincheck(コインチェック) |
| コインチェック公式 |
そもそもなぜハードフォークが起きるのか?いつのまにかビットコインの種類が増えていた理由
ハードフォークは主に取引量が増えてくると生じるスケーラビリティ問題を解消するために実施されます。
スケーラビリティ問題については仮想通貨のスケーラビリティ問題とその解決法とは?を参照ください。
取引の承認のための処理能力が追いつかなくなり、送金速度に支障をきたします。
マイナーに支払う報酬も値上がりしていく傾向があり、送金手数料が高くなってしまうという悪循環に陥ってしまうのです。
そういった問題を解消するために、システムの仕様変更が行われます。
ハードフォークは技術の改善のために行われるもので、新・旧のシステムに互換性のない二つのシステムが併存することになります。
ブロックチェーンの分岐点を基準に互換性がなくなり、新しいコインが誕生するのです。
ブロックチェーン全体にバージョンアップを行い、新システムに変更されるソフトフォークという仕様変更もあります。
ハードフォークは大型のアップデート、ソフトフォークはチェーン全体のバージョンアップのため互換性があるということになります。
ビットコインのハードフォークは今後も繰り返されるのか?
ハードフォークは流通量が増加傾向にあるコインに実施され、この問題を解消する案でマイナーや開発者と意見が対立する事があります。
複数のマイニングを行う企業や団体によっても解決法の方針に違いがあり、マイナー同士で利権争いともみえるハードフォークが実施された例もあります。
こういった理由から人気のあるビットコインから次々と新しいフォークコインが誕生しました。
分岐後は理念に違いがある者達によって、それぞれ運用が開始されるためコインの特徴に違いがみられるのです。
ビットコインのマイニングは大手マイニング企業が高度なマシンで大規模に行っていて、いわば産業化しています。
マイニングの平等化で分岐させたとしても、運用にはそれなりの資金が必要となります。
ハードフォークによって新しいコインが誕生する可能性はありますが、必ずしも各取引所で上場して価値が高まる保証はありません。
市場はハードフォークで盛り上がりをみせますが、冷静な判断が必要でしょう。
ハードフォークしたコインを貰う方法・知っておくべきリスクとは?
ハードフォークで互換性のないコインが誕生すると、ホルダーは保有量に応じて新コインも貰えるケースがあります。
それはエアドロップで無料配布することで、新しいコインの知名度を上げる目的があるからです。
エアドロップでコインを貰うための参加方法にはいくつかパターンがあるので、公式で発表された手順に従ってください。
エアドロップの詳細については【必読】無料で仮想通貨が手に入る!Airdropの受け取り方まとめをご一読ください。
秘密鍵で自分で管理するタイプの専用ウォレットであれば、自動で付与されます。
このエアドロップで秘密鍵を入力させるスキャムが存在したようですが、実際にはそのようなことは要求されません。
こういった詐欺行為が潜んでいる場合があるので、引き続き注意が必要でしょう。
主にハードフォークをサポートする取引所に預けておくと自動的に付与されているケースが多いです。
ただハードフォークをしてから、コインの付与まで時間がかかる場合もあります。
Binance ではハードフォークに対応してくれる取引所です。
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対象のコインの保有は無料で貰う絶対条件のようなものなので、分裂するコインの発表があると市場で買いが入り取引量が増えます。
これはビットコインに限らず他のコインでも当てはまることで、市場に価格変動が起きる理由です。
ハードフォークしたコインの現在は?有望視されるコインはあるの?
投資を始めたばかりの方が仮想通貨界の王様であるビットコインに着目したとします。
ハードフォークが幾度も実施されてきたビットコインには、多くのフォークコインが存在します。
価格帯が安いからといって、ビットコインと名称がつくものをよく調べないで購入するのはおすすめできません。
なぜならそれらのコインはビットコインとは違う特徴や性質を持つからです。
話題になっても上場せずにプロジェクトが消滅してしまったり、リリースが遅れたコインもあります。
ハードフォークはメリットばかりあるわけではないのです。
*リプレイプロテクションが搭載していないことで、ビットコインそのものの価値を揺るがしかねない深刻な問題にもなりました。
上場する気配や詳細も掴めないコインも存在しているようですね。
有望視されているフォークコインもありますので、紹介していきましょう。
[aside type=”normal”]*リプレイプロテクション・・・フォーク後はリプレイアタックと呼ばれる正規ユーザーが分裂後に行う送金データを第三者が不正に取得して、偽造の送金データで資金流失させる恐れがあります。このリプレイアタックの防御策をリプレイプロテクションといいます。[/aside]
ビットコインからハードフォークしたコイン一覧
ビットコインからはハードフォーク下コインについて見ていきましょう。
【フォークコインの原点・ビットコインキャッシュ(2017年8月)】
ビットコインキャッシュ(BCH)はマイニングマシン(ASIC Boost)が原因でビットコイン分裂の主権争いまで発展しました。
ジハン・ウー率いるビットメイン社が誕生させたビットコインキャッシュとビットコインの違いはブロックサイズです。
11月のハードフォーク(アップデートによる仕様変更)でより大きなブロックサイズに拡張できるようです。
送金速度がビットコインよりも速いため、店舗で決済手段として導入する動きがあります。
今後の動向で注目すべきはアフリカなどの途上国での普及になります。(電話回線でBCHを送金できるSMS送金サービス)
さらにSBIグループがBCHのマイニングを加速させるため、カナダ企業と提携して風力を利用した仮想通貨マイニングを始めることも報じられています。
【ビットコインゴールド(2017年10月)】
ビットコインゴールド(BTG)は非中央集権化したマイニングを目指していて、GPUで参加できます。
BTGの特徴は「UAHF 」で、マイニングを行う人がブロックサイズを自由に選択できる技術を持っています。
ハッシュパワー(マイニングに必要な計算量)が低いことから、悪意のあるマイナーによって51%攻撃を受けています。
大規模なマイニング企業に反してビットコインの理念を引き継いだBTGでしたが、ハッカーの標的になりやすいことが浮き彫りになってしまいました。
今回はASICを利用されたハッキングだったために、再度大規模なハードフォーク(ASIC耐性)で対策をとるようです。
しかしビットコインからハードフォークする前から多くのサービスプロバイダがBTG をサポートするのかという深刻な問題がありました。
特に懸念されていたのはリプレイプロテクションで、分岐後にリリースが遅れたのはこのためです。
依然として取引量(主に韓国)はありますが、マイニング参加者が今後増加していくかはセキュリティ強化にかかっているようです。
【ビットコインダイヤモンド(2017年11月)】
ビットコインダイヤモンド(BCD)は取引金額を暗号化して、匿名性が高い特徴を持ちます。
最近ではプライバシー保護のために振込金額と残高も匿名性を担保する予定でしたが、取りやめになったようです。
開発者の詳細が把握できないため、非常に謎めいたコインです。
最近の動きでは分散型エクスクロー・サービス のプラットホームThemisと提携を組みました。
Themisは大口の顧客を対象としたOTC取引をサポートするプロジェクトのようで、ビットコインダイヤモンドと同様に開発者の詳細がつかめません。
おそらく中国では仮想通貨の取引の大半がOTCプラットホームで行われているため、このようなプロジェクトの需要があるのではないでしょうか?
いずれにせよBCDは発行数も多く、匿名性を求められるプラットホームで使用されるようです。
【ライトニングビットコイン(2017年12月)】
ライトニングビットコイン(LTBC)はマイニング参加の敷居をさらに低くしたCPU採用です。
承認システムにDPoS(投票制)を採用して公平さを目指しています。
アルトコインで人気のある技術をほぼ搭載するロードマップは非常に魅力があります。
送金スピードが約3秒とほぼリアルタイムで実行できるようですが、競合するプロジェクトが既に存在しています。
ロードマップ通りに開発が進み技術が確かになれば、普及への可能性はありそうです。
スマートコントラクト、Dappには*ゼロ知識証明・アトミックスワップの機能が追加されます。
[aside type=”normal”]* ゼロ知識証明・・・プライバシーを情報の匿名性を保ちつつ取引承認の正当化を証明できる技術[/aside]【スーパービットコイン(2017年12月)】
スーパービットコイン(SBTC)はビットコインキャッシュと同様の8MBのブロックサイズを持ちます。
Segwit 技術を利用したトランザクションに理想的なサイズともいえるでしょう。
この技術はライトニングネットワークの導入も期待できます。
取引の承認速度だけではなく、オフチェーン上でトランザクションをまとめて、効率化された情報のみをブロックチェーンに送ることができます。
2018年3月スマートコントラクトを組みこみ、5月末にゼロ知識証明を実装しているようです。
ビットコインを超えるような技術の進歩に期待が高まりますが、公式サイトの簡素さにギャップを感じるでしょう。
ホワイトペーパーも見当たらず、開発の進み具合が本当なのか裏付けがとれませんでした。
【ビットコインX(2017年12月)】
ビットコインX(BCX)は12月に度重なるビットコインハードフォークの際にひっそりと分裂していたようで、ユーザーは付与があって初めてその存在を知ったという反応でした。
技術的な面では、ライトニングビットコインに酷似しています。
こちらもスーパービットコインと同様にサポートしている技術の進行状況がつかめてません。
【ビットコインSegwit2x(2018年12月?)】
ビットコインSegwit2x(B2X)も人気の取引所の先物取引で購入できるほど注目が集まりました。
当初ビットコインはSegwit 実施後にブロックサイズを2MBに拡大しようという案がありました。
この案がSegwit 2Xというアップデートだったのですが対立がおこり、推進派がハードフォークによって新しいコインを誕生させようとしたものです。
リプレイプロテクションが原因でビットコインコミュニティ内の合意を得られず、ハードフォークが延期になったのです。
その後もSegwit 2Xの構想を諦めきれなかった関係者らで、フォークコインを誕生させました。
当初開発の中心になっていた参加者からではなく、別の推進派によって立ち上げられた形になっています。
【ビットコインアトム(2018年1月)】
ビットコインアトム(BCA)はアトミックスワップ導入と承認システムに特徴があります。
アトミックスワップについては仮想通貨のアトミックスワップとは?国産のモナコインがそれに成功したって本当?にてその特徴や有用性について説明しているので、ご一読ください。
PoW 方式とPoS方式を掛け合わせたハイブリッド承認システムを採用しています。
PoW、PoSについてはコンセンサスアルゴリズムとは?PoW、PoSって何?を参照ください。
51%攻撃を受けた前例が実際におきたことからも、積極的に対応しようという姿勢がみられます。
ビットコインと既存の取引所における問題を克服し、分散化取引を理念にもつプロジェクトです。
Twitterの更新は確認できましたが、これまでのビットコインのハードフォークの状況をみると疑心暗鬼になってしまいますね。
積極的に開発の修正を報告してくれるプロジェクトなのか、もう少し様子をみていきましょう。
【ビットコインプライベート(2018年2月)】
ビットコインプライベート(BTCP)はゼロ知識証明の特徴を持つビットコインと同じ発行枚数2100枚に設定されたコインです。
匿名性を持つコインは犯罪に利用されるイメージが強いですが、市場では需要があるようです。
プライバシー保護が求められるのは、主に資産データを公開したくない大口投資家達から人気があるためだと思われます。
プロジェクトがうまくいけば、ビットコインのように枚数の上限設定があるため価格が上昇する可能性があります。
プロジェクトの詳細はホワイトペーパーから、確認することができます。